〜心のままに歩く旅〜
プラハで出会った香港の友人と、消えたiPhone

プラハで出会った香港の友人と、消えたiPhone

面白い体験, 出会い, 冒険の記録
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プラハのドミトリーで香港の友人と未来を語り、盗難事件の翌朝にハグして別れた話

朝の目覚めは良くなかった。たくさん寝ることができたんだけど、起床してからはぼんやりしながらシャワー室でシャワーを浴びて、部屋に戻る。

起きたのは12時近く。ウクライナ人の子はもういなかった。

フランス人の2人は、なんと3日前にベルリンで出会って意気投合し、一緒に旅をしているのだとか。そんなこともあるんだなと驚いた。とってもオープン。彼女はスイスのある大学に通っていて、僕もスイスに住んでみたいと思った。

ローカル食堂で語った未来の話

香港の友達と、近くのローカルレストランへランチに行った。食堂、という感じの場所。

まるで30年前にタイムスリップしたかのような雰囲気だった。観光客もいたけれど、年寄りの人も多くて、伝統的なものを感じた。建築もすごく古い感じがしていて、レジシステムや注文の形も、本当に昔の食堂を思い出すようなもの。提示してあるボードから好きなものを選んで注文する形だった。

注文したのは、ポークとポテトサラダとスープ。212CZK、約1,200円。高い(笑)。

味は、うーんって感じ。パリで毎日おいしいものばかり食べていた後だから仕方ない(笑)。

今までの友人の中で、一番会話中に笑顔が少なかった。だけど、とてもとても深い話をしていた。

ほとんど未来のAIについて話していた。彼はセンサーの話をしてくれて、電池を使わなくてもソーラーエナジーとモーションだけでずっと使える機械を開発したいのだとか。それがスタートアップのアイデアらしい。

将来、AIに変わっていくから、スキルがなくてもできる仕事、単純な仕事、すべてがAIに変わる時がもうすぐ来る。繰り返しの仕事がなくなって、力仕事もなくなり、楽になる。

だけど同時に、仕事を失った人はどうなるんだろうか。

彼の考えは、職業学校が増えて学ぶ場所ができるだろうと。でも僕は思う。50歳になってから仕事のためになにかを学ぶ力が残っているだろうかって。それについて議論した。

タクシーや車、バスもAIになるよねという話も。香港のAIはどうかと聞いたら、中国に比べたら遅れているとのこと。中国では誰一人人民元を持っておらず、QRコードで買い物をしているらしい。本当に進んでいる。なにをするにしても早くて、プロセスが単純なのだとか。経済大国に成長したことについては、彼もすごく評価していた。確かにそうだなと思う。

英語についても話した。彼は2年前に勉強を始めて、アプリでスピーキングに力を入れた。将来は英語が大事になるからって。

僕も同じだった。英語を話せると日本から飛び出せて、世界が広がる。ビジネスチャンスも日本だけじゃなく世界に広がる。なんだってできる。こうやって出会っているのも、お互いに英語ができるからだよねって。

彼は高校や中学校の友達とはもう合わないと言っていた。それは成長している証だし、人間は変わる生き物。古い友人と合わなくなるのは当たり前で、良い証拠。僕も同じ。というか、そもそも友達が誰一人いない(笑)。

こういうマインドセットの人と会えて、本当に嬉しかった。初めてのアジア人同士の深い対話。僕はアジア人を避けていたけど、彼は本当に尊敬すべき人だと思った。きっと、すごくおもしろいビジネスをするに違いない。

ホステルで起きた事件

12時まで寝ていたので夜は眠れなかった。名刺のデザインを考えたり、ニュースを見たりしていたら、いつのまにか3時に。

ホステルには新しいメンバーが来て、オーストラリアから2人。彼女たちはクラブに行くらしく、夜9時にここを後にした。フランス人の2人も誘われて行った。僕と香港の友達はそんな気力がなく、残った。

夜中の3時半くらいに、一人入ってきた。ダウンコートを着ていた。メガネをかけていなかったので、あまりはっきりは覚えていない。オーストラリア人の一人だろうと思って、普通に寝た。

朝起きて、日本の仕事の定例会に参加した。それから部屋に戻ると、フランス人の子のiPhoneがなくなっていた。

僕はすぐに思い当たることがあった。3時半ごろに見た人影だ。

おそらくオーストラリア人の仕業だろうということになり、カウンターの防犯カメラを確認してもらうことにした。

でも、ひとつ不可解なことがあった。オーストラリア人のバックパックには鍵がかかっていて、パジャマも昨日の配置のまま。ベッドの布団はすごく整理されていて、きれいだった。朝には寝ていたはずの子がいなかった。

普通、早朝に起きたらベッドをそこまでしっかり整えて、パジャマも同じように置いていくだろうか。

カウンターの防犯カメラは壊れていて見られなかったが、エントランスの映像には男の影が映っていた。つまり、昨日入ってきたのは見知らぬ男だったということ。

結局、すごく不愉快になって、フランス人2人はホテルに移動。香港の友達はアムステルダムへ出発。オーストラリア人も帰ってきて聞かれていたが「私ではない」と言っていた。だけど、よく考えるとわざとらしい感じがした。本当に僕は彼女なのではないかといまだに思う。

こういう時に「昨日、バーに行ってから帰ってきてないよね?」って否定形の質問をすると、相手は嘘をつきにくい。本に書いてあった。マイナスの表現をして、相手にそうだよと言わせる流れにすれば、簡単に嘘を見抜ける。だけど、フランス人の子が違う方法で聞いてしまったので、それは使えなかった。

結局、その部屋は空になった。僕もホテルに即移動。オーストラリア人2人もすぐに荷物をまとめて移動していた。なんか気味が悪い。2人で共犯でもしているのではないかと思ってしまうほど。だけど、本当に見知らぬ人が入ってきていたらめちゃくちゃ気持ち悪い。ドアのロックがすべて空いているんだから、入ってきてもおかしくない。

幸い、僕はドアから一番奥の窓際に寝ていて、携帯をベッドの下にもぐらせていたので大丈夫だった。だけど彼女は少し距離のある机の上に置いていたので、盗まれてしまった。

ハグと別れ

こういう経験こそ大事だと思う。自分は被害にあっていないからラッキーと思っていてはいけない。これが海外で、こういうことが起こる。ホステルに泊まる時は細心の注意を払うことを、身にしみて感じた。

最後に香港の友達に名刺をわたして、ありがとうって。僕たちはハグをしてバイバイした。

将来、彼とまたどこかで会えるといいなと思う。

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● Profile

Kota Ishihara(いしはら こうた)

近畿大学理工学部生命科学科卒業。卒業後、Web制作を独学で学び、2022年よりフリーランスとして活動開始。現在は世界一周をしながら、Webエンジニアとして働きつつ、「旅するように生きる。感動するように働く。心でつながる。」をテーマに、ブログ・YouTube・SNSで発信を続けている。観光地を巡るのではなく、“その国の空気を吸い、その土地で暮らすように滞在すること”を大切にしている。将来の夢は、ヨーロッパに拠点を置き、クリエイティブで多国籍なチームをつくり、国境を越えたプロジェクトを生み出すこと。そして、自ら操縦桿を握るパイロットになること。音楽とファッションは人生のインフラ。イヤホンには非常に辛口。尊敬する人は岡本太郎。

#同じ旅の余韻