ドアの開け方がわからなかった。
新しいホステル、Mussica hostel。エントランスの鍵の番号がわからなくて、WhatsAppに電話をした。迎えに来てくれたのは、バンドマンのような雰囲気の彼だった。
緊張の新しいホステル
朝、ファブリカをチェックアウトしてからソファーでミーティングに参加。勉強会で雑談をしたりして時間を過ごし、チェックイン時間の3時に合わせてMussica hostelへ向かった。Freedom Squareの近くにあるので、これからはこのあたりを散策できる。
Mussica hostelは名前の通り、ピアノがあって音楽的なホステル。受付にはモーツァルトのポップアートが飾ってあり、いろんなポストカードが並んでいて、本当におしゃれだった。
受付でパスポートを見せると、彼は「おおお、日本から!」ってとてもびっくりして、「日本が好きだよ!」って言ってくれた。僕のことをKotaと呼んでくれた。本当に優しかった。ひとつひとつ場所を案内してくれた。トイレ、お風呂、キッチン、そしてベッドまで。やっぱり、最初の場所は本当に緊張する。新しい環境に飛び込む時の、あの独特な不安。知らない人たちの中に、ひとりで入っていく。だけど、その緊張を超えた先にしか、出会いはない。
ウェルカムワインとピアノの音

寝床で少し休憩していると、ピアノの音が聞こえてきた。行ってみると、受付の彼が弾いていた。ウェルカムワインとしてサペラヴィワインを無料でもらえるということで、僕はワインをオーダーした。それを飲みながら、彼のピアノを聞いていた。なんの曲かはわからなかったけど、本当にすばらしかった。
彼はギターを弾いたり歌ったりしているらしく、ホステルで働いているのは趣味。本業はビデオエディター。なんてかっこいい職業なんだろうって。30分くらいお話をした。将来はイングランドで働きたいということ。トルコで4ヶ月働こうとしていた時に、パスポートの手続きや保守的な雰囲気のせいで仕事を見つけるのに本当に苦労したこと。彼の功績を嘘だろうって言ってくる人もいたらしい。夢を追いかけることの大変さは、国が違っても同じなんだなって思った。
ハウルの動く城を弾いた夜
交代で僕がピアノを弾くことにした。ハウルの動く城、ラピュタ、テイラーの新曲、カントリー・ロード、クリスマスソング。そしたら彼もすごくびっくりして、カメラでずっと録画してくれた。さすがビデオエディター、どのように映像を撮ればいいかよくわかっていた。僕はすごく緊張したけど、だんだん慣れてきて、いい感じにひくことができた。
久しぶりにピアノをひくことができて、本当によかった。せっかくの音楽系のホステルなんだから。彼と友達になりたいなぁってすごく思った。もしビデオのことで悩み事があれば依頼をしたい。彼は本当に動画編集に精通していて、すべてがかっこよく感じた。
ドアの開け方もわからなかった新しいホステル。だけど、ピアノの音がきっかけで、緊張は少しずつほどけていった。新しい場所に飛び込むことは怖い。だけど、飛び込まないと、こんな出会いは生まれない。



