朝6時30分に起床する。フエからダナンに向かう列車の出発が7時05分だから、さすがに早すぎる。自分でも、起きるのが本当につらいと思ってしまうくらいの時間だった。それでも仕方なく、めちゃくちゃ頑張って起きて、急いでシャワーを浴びてパッキングして、ホステルにお別れする。嬉しいことに、6人部屋だったのに誰もいなかったので、使いたい放題。音楽を流しても大丈夫だし、シャワーも自由。最高の朝だった。
フエからダナンへ──列車の旅

そんなこんなで、ホステルを出発してフエの駅に到着する。フエで仲良くなった友達が「抹茶ラテ作って持っていくね」って言ってくれていたけど、返信がない。たぶん寝てるんだろうなぁ。

さっそく列車に乗り込む。幸い隣には誰もいなかったので快適だった。車内では、タイのホステルを予約したり、タイからマレーシアへ行くチケットを購入したり、ビザ免除期間を確認しながらタイのアライバル申請をしたり。旅の準備を一気に進めた。

行きよりもよっぽど早く到着した感じだった。別の車両ではフエの名物を食べることができるので、注文して食べる。本当に最高に美味しかった。
1500円の90分スパ──もう日本では戻れない
ダナン駅に到着してからは、まずはホテルに荷物を置きに行く。チェックインは2時からだったので、マッサージに行くことにした。初めてマッサージをしてもらったのも、2年前のダナンだった。いろんな場所でマッサージを受けてきたけど、ダナンのマッサージが一番気持ちよかった思い出があるので、今回も楽しみだった。

今回は、ヘアウォッシュ・スキンケアスパを注文。90分でヘアトリートメントやフェイススキンケアを集中的にしてもらうコースだった。Klookで購入して、すぐに向かった。お昼の12時だからか、お客さんは誰もいない。受付のお姉さんが少し慌てた感じだったけど、すぐにマッサージの人を呼んでくれて、15分後にスタートしてもらえることに。本当にありがたい。しかも、90分でなんと1500円。安すぎて驚くレベルだった。
施術室にはベッドが6個くらいあったけど、僕しかいなかったので真ん中のベッドで施術してもらう。途中は意識が飛んでしまいそうになって、実際に飛んだ時間もあった。合計で5種類以上のセラムやクリームを顔に塗っては流しての繰り返しで、本当にスキンケアを丁寧にしてもらった。髪の毛も、何種類ものリンスやシャンプーで洗ってもらって、本当に気持ちよかった。
日本の美容院で同じことをすると15分〜30分で4000円はするので、もう二度と日本ではできないなと思った。施術が終わったあとのアンケートはもちろん100点。お土産にココナッツのお菓子までもらった。最後の最後まで丁寧にしてもらえて、本当に良かった。
ダナンのPho屋さんでの事件

マッサージのあとは、近くのPhoレストランへ行った。入ってみると韓国人の家族が経営しているお店のようだった。バインセオを注文したら、出てきたのは超デカい一皿。実際にライスシートで巻いて食べようとしたら、なんとカビが生えていた。
新しいものをもらったけど、それでも食べる気がしなくて、結局やめてしまった。レビューは4.6なのに、こんなライスシートを出しているということは、最近あまりお客さんが来ていないのかもしれないなぁと思った。残念。
それからは近くのカフェで仕事。MTGもあって、とても疲れた。気づいたらホテルにチェックインできる時間になっていたので、ホテルへ向かう。チェックインしてからは、ベッドで4時間も寝てしまった。起きたのは夜の8時。それから再び仕事をして、11時くらいになる。夜ご飯はPhoをデリバリーして食べた。
深夜0時──初めてのバー体験
今日の夜は、Tinderで知り合った子が働いているバーに行く予定だった。彼女はバーで働いていて、「話し相手がほしい」と言っていたので、せっかくだし、僕もバーに1人で行くことはいままで経験したことがなかったから、すごくワクワクしていた。
日記を書き終えて、時間は12時近くになる。イヤホンをして、Art Tatumのジャズを聴きながらホテルを出る。バーまではそんなに遠くないので徒歩で行くことにした。12時近くにホテルを出るなんて、いままでない経験だったから少し怖かった。だけど、危ない気配は全くなかった。VIPやマッサージ店のイルミネーションが目立つ。
クラブやラウンジも近くにあった。そこを駆け抜けて、バーへ向かう。途中、どんどん緊張してきた。最初はぼったくられないかなとか心配だったけど、チャットをしているうちにそういう気配が全くなかったので、行くことにしたのだ。
1人でバーへ行くという経験は人生で初めてなので、本当に緊張した。同時に、彼女のおかげでこの初体験ができると思うと、感謝の気持ちとワクワクがあった。着いたよって連絡すると、バーの外まで出てきてくれて「Hi!」という感じ。迎えてくれた子はシャイな印象だった。
隠れ家バーの予想外な夜

バーの中に入ると、そこはとても隠れ家的なところで、けっこう小さかった。本当にカウンターしかなくて、音楽が爆音でかかっている。ここは、ただお酒を飲むところではなくて、カウンターの子たちとお話をするバーみたいな感じだった。僕はそれを全く知らなかったので、最初は驚いた。でも同時に、自分を新しい環境に置いて挑戦できることにワクワクしていた。緊張よりもワクワクのほうが大きかった。
カウンターの子は大学生で夏休みだからバーで働いているらしく、まだ入って2週間だからカクテルの作り方もわからないとのこと。メニューを見ると種類はすごく少なくて5種類しかなかった。モスコミュールやモヒートを期待していたんだけどなかった。
テキーラサンライズ系のカクテルを注文したら在庫切れ。別の甘そうなカクテルを注文したら、ボスが家で寝てしまっていて作り方がわからないと翻訳で言われた。爆笑。他のカクテルを注文しても、それも作れないとのこと。結局、5種類の中の1つ、テキーラベースのしょっぱいカクテルしか作れないということで、それにした。
さすがベトナムというか、こういうところが自由で本当に面白いなぁって思った。日本だったら、カクテルを注文して「作れません」なんて言ったら間違いなくレビューが下がる。でも、こういうところに人間味があるベトナムは最高だなぁって思う。正直、バーはカクテルの味よりも雰囲気を楽しみに来ている人がほとんどだし、別にカクテルがメインじゃなくてもいいよなって。
バーで出会った人たち
飲んでみるとアルコールの量が多くて、リキュールの味がすごく強かった。まあ、これもベトナムらしくていい。持ってきたOsmo Pocket 3で動画を撮っていると「これ知ってる!」「YouTuberなの?」と言われたり。

近くに座っていた韓国人のお客さんが声をかけてきてくれた。彼はダナンに1人で5日間旅行していて、普段は韓国でカメラマンや映画制作の仕事をしているとのこと。すごいなぁって思った。彼は日本語を少しわかって、大阪に来たことがあるとか、来月は福岡に行くとか、そんな話で盛り上がった。僕も少し酔っ払っていたから、話がどんどん弾んだ。一緒に写真を撮って、インスタグラムも交換した。
カウンターの子とはGoogle翻訳でコミュニケーションをとった。ベトナムのどこに旅したことがあるの?とか、大学生活はどう?とか、そんなお話をした。彼女は大学2年生らしいので、人生の最高の時間にいるじゃないかって話をした。僕も1年かけて世界を一周しているんだよって伝えると、すごく驚いていた。1人で旅をしていることも、彼女にとっては信じられないことだったようだ。
ボス登場──日本語ペラペラのお姉さん
2杯目を注文しようかというところで、ボスが来た。なんと、ボスは日本語がすごくペラペラなお姉さんで、いきなり流暢な日本語で話しかけてきてくれた。5年間日本にいて、2年間日本語を勉強していたらしい。本当にネイティブのような、すごく綺麗な日本語だった。
ボスが来たおかげでカクテルも違う種類が飲めるようになって、甘いカクテルを作ってくれた。ココナッツのグミや、ベトナムの豚肉を包んだ緑色のおつまみも出してくれた。カウンターの子とも写真を撮って、一緒にベトナム語で乾杯もした。
ボスは先にバイバイして帰っていった。来月日本に行くらしく、新宿でバーをオープンするとのこと。LINEを交換して、また東京に行った時は遊びに行くねっていう感じでお別れした。
バーの雰囲気と、人間味のある会話
バーの雰囲気は本当に最高だった。みんなが会話に入っていて、すごく楽しい空気が流れていた。韓国人の彼は明日フライトがあるらしく、2時30分くらいに帰ってしまった。僕も明日フライトなんだけどなぁって思いつつ。
カウンターの子の実家の写真も見せてもらった。フエの田舎の村にある、小さな家だった。お話の仕方からもそういう素朴さが伝わってきて、それこそ人間らしくていいなぁって思った。どうやら普段はヌードルレストランでも働いていて、合わせると1日11〜12時間働いているらしい。カクテル1杯が半日分の給料にあたると聞いて、生活の厳しさを感じた。
最後には、冒険ノートにメッセージを書いてもらって、僕もカードに日本語でメッセージを書いてプレゼントした。お会計は770,000ドン、約4000円くらい。でも、これだけ楽しい思い出になり、初めての経験になり、良い出会いになったことを思えば、本当にいい時間だった。
彼女はGoogle翻訳で「明日コーヒーをご馳走させてほしい」と言ってくれた。だけど、僕はフライトがあるから難しいと伝えて、気持ちだけでも嬉しいですと伝えた。その一言が、自分をただの旅行者としてではなく、1人の友達として扱ってくれていることの証に感じられて、本当に嬉しかった。
ベトナム最後の夜に思うこと
バイバイして、ホテルに戻ったのはほぼ3時だった。こんなに遅くホテルに戻ったのは、たぶん人生で初めてだ。だから、本当に良い経験ができたし、ベトナム最後の日がこんなに楽しい夜になって、よかったって心から思った。
Tinderはすごい有名で、ベトナムでもみんな使ってて、多くは一夜限りだったり、FWBだったりするけど、僕はただ友達を作りたい。そちらのほうが長期的に見て、人生が充実するじゃないか。でも、もちろん前者の方も否定はしない。
だって最高に、若々しく、楽しいものだものね。そういえば、面白いのがこういう最終日になっていろんな可愛い子とマッチして、一緒にビール片手にビーチ歩こう〜とかいうと、深夜1時くらいにいいよ!って来たりする。
でも、今は3時だから、今から行く?っていうと、眠たいからまた明日ねーって来る。神様は僕にこんな悪戯をする。
そんなこんなで、明日のフライトに向けてパッキングをして、ベトナム最後の夜が静かに終わっていった。



