〜心のままに歩く旅〜
カルヴァンは「自分らしくね」と書いてくれた。タオ島ダイビング最終日

カルヴァンは「自分らしくね」と書いてくれた。タオ島ダイビング最終日

面白い体験, ストーリー, 出会い
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ダイビング最終日。18メートルの深さで鼻呼吸のトラブルと闘い、シャークアイランドで地球を感じながら海へダイブした。おはようが言えない自分と、酔ったら話せる自分。カルヴァンとサイモンがトラベルノートに書いてくれたメッセージ。タオ島の夜の海を1時間半歩いた。

今日は5時50分に集合っていうことだったから、頑張って5時に起きる。だけどベッドに入ったのは夜の9時。それから色々と考え事をしていて、結局寝れたのは11時か12時くらいになってしまった。5時30分に目覚ましで無事に起きることができたんだけど、目にくまがたくさんあった。

ダイビング最終日、半分ワクワク半分不安

今日はスキューバダイビングの最終日だ。だから半分ワクワクだし、半分不安っていう感情もある。なぜなら今日は人生で初めて18メートル潜ることになるから。

昨日2回目のダイビングで無意識に鼻で息を吐いてしまったせいで、マスクが密着しないっていう現象が起きたり、間違えて鼻で息を吸ってしまって口に水が入ってきたりっていうことがあったから、ちょっとそれが怖いなって思う。そんなこんなでダイビングスクールに向かう。

ダイビングスクールに到着すると、すでにサイモンと他のグループの子たちがいた。僕は朝ごはんを買うのを忘れてしまったのでセブンイレブンに走って行って、ほうれん草のサンドイッチとおにぎりを買った。もしまた船酔いしてしまったらと思って、何か食べておかなきゃいけないなと思って。

走ってまたスクールに戻って、波止場へ向かうバンを待った。サイモンはすごい眠たそうにしていて、どうやら6時間しか寝ていないっていうことだったから僕と同じだなと思った。僕も睡眠のアプリを見たら6時間しか寝れてなかったので、今日は大丈夫かなってすごい不安だった。

「おはよう」が言えない自分

波止場に行くまでには山道を巡っていくところだったから、揺れがすごくて体が持ってかれてしまった。別のグループの子が僕におはようって言ってくれたんだけど、僕はそれを無視してしまった。

それを自分に言ってるのかなあって信用できなかったんだよね。これは自己肯定感の低さに多分現れてるんだと思うんだけど、自分におはようって言ってくれる人がいるっていうことを、まだ自分が信じていないというか信じれていないからなのかなって自分では思う。

僕は最初におはようって小さい声で言ったからなのか、みんなあんまり気づいてくれなくて結局無視されちゃったんだよね。だけどそれってどうなんだろうって思う。

自分がこう無視されるのが怖いからおはようって言わないっていうので声がわざと小さくなっちゃってしまっているっていうのがあるかもしれないし、逆におはようって小さく言って無視されると「やっぱりそうだったな」って自分で正解を見つけることができるからそうやってるのかもしれない。でもそれってほんとに悲しいことだよね。だから自信を持っておはようって言いたいね。

それにしてもすごい。たった1人でアジア人がゼロ、日本人0、韓国人0、中国人0、99.9%がヨーロッパの人たちかオーストラリアの人たち。そんな環境の中で自分は1人で島に来てスキューバダイビングの資格を取ろうという決意のもと、自分でスクールに行って自分で交渉してすべて英語で学んで、こうやって資格を取ることができている。それはすごい大きな成長だと思う。

日の出の朝、カメラマンのウィリアム

小さなボートに乗って昨日使った大きなボートに移動する。ちょうど日の出の時で6時17分くらいだったんだけど、朝日がすごく大きくて地平線から登ってくるのをこの目で見たんだ。本当にその景色が綺麗だった。すごくロマンチックで、恋人と一緒にこの景色を見たいなぁって思った。

大きなボートに到着してすぐに僕たちは準備をして、いざ出航。今日は専属のカメラマンがつく。僕とサイモンはせっかくだし記念でっていうことで2000バーツかかるんだけど、ダイビングでビデオと写真を撮ってもらうことにした。カメラマンのウィリアムも一緒に潜ることになった。

ウィリアムはすごくかっこよくてタオ島に3年住んでるみたい。ほぼ毎日ダイビングしてクライアントの写真やビデオを撮っているらしくてすごく忙しいらしい。そういう人生もあるんだなぁって感激した。

ウィリアムは僕たちがスキューバダイビングの準備をするところから撮影してくれていて、カルヴァンからの説明風景もビデオで撮影してくれていた。そして僕たちはついに準備完了。今日は18メートル潜るのか。人生で初めて。ドキドキするし不安もたくさんあるけど、すごい楽しみだなぁって。どっちかと言うと不安よりも、ドキドキして楽しみで仕方がないっていう興奮の方があったかな。

1回目のダイビング:ミッションみたいで楽しい

船から海に飛ぶ時にもウィリアムはビデオを撮影してくれた。ついに潜水開始。カルヴァンの「ディフレイト」っていう合図とともに、僕たちはBCDの空気を抜いてダイビングを開始する。昨日よりも深いところだったからちょっと緊張したけど、無事に何事もなく1回目のダイビングはすることができた。

魚もたくさんいたしサンゴも見ることができた。だけどやっぱり自分の機材やマスクが大丈夫かなぁとか、そっちのほうに意識を取られてしまって、あんまり心から海に向き合うことができなかったなぁって思う。だけどそれは良いことだと思う。まだ3回目の潜水だしスキューバに慣れてないからそりゃ当たり前だよね。

34分間潜水していた。途中で疲れも出てきたけどすごく楽しかった。カルヴァンの合図とともにセイフティーストップ。5メートルで3分間停止するっていうもので、ダイビング中に窒素が圧縮されていて急に浮上すると気泡になってしまうから、念のために5メートルの深さで3分間停止する。

僕はスキューバをしてた時は魚を見るっていうよりもなんかミッションみたいな感じがしてすごく楽しかった。このタスクとこのタスクをして、今から5メートルで3分間停止するよっていうミッション。そういう何かタスク的なものに惹かれてしまっている自分がいたかな。もちろん魚を見てウミガメを見て美しいなぁって思うし海に感動する。だけど僕はそっちよりもミッションのほうに興味を惹かれてしまった。

シャークアイランドへ

1回目のダイビングが完了して、置いてあったパイナップルをたくさん食べる。ダイビングが終わった後はすごくお腹が空くんだよね。今回も急に浮上することもなく無事に何事もなく潜水できたからすごく嬉しかった。達成感もあったんだけどやっぱりちょっと疲れたなぁっていうのも感じた。

次の島へ向かうということで、カルヴァンはシャークアイランドに行こうと提案して、船長がいいよって言ったのでシャークアイランドに行くことになった。シャークアイランドはどうやら潮流が少し荒く、海の中でも泳ぎ続けなければいけないっていうことだったのでちょっと体力を使うらしい。だけどそういう経験って普段できないから、荒波の中でダイビングをするっていう経験は本当に貴重だなって思った。

シャークアイランドに到着して同じようにシリンダーを変更して準備完了、すべてのボディーチェックも完了。

ウィリアムが個別で写真を撮ってくれたり、かっこいい写真を撮ってくれたりしていた。レッツゴーっていう合図とともに海の中に潜水するんだけど、その時の海の中へ潜っていく瞬間が僕は1番好きなのかもしれない。

今から大海原へ行くぞっていう。BCDから空気を抜いて、僕たちの体が海の中に沈んでいく。この瞬間、なんて素敵な経験なんだろう。そうやって地球を感じながら海へダイブする。その瞬間が僕は大好きだ。

鼻呼吸のトラブルと、固定観念を書き換える決意

今回はもしかするとジンベイザメが見れるかもしれないっていうことを期待して潜っていたんだけど、どうやら見ることはできなかった。

途中また昨日の鼻で息をしてしまうっていうことが発生して、マスクが思い通りに吸着しなくて少しパニック状態になってしまった。

カルヴァンは途中助けてくれたんだけど、僕はそんなにパニックにはなってなくて、自分でも大丈夫って言い聞かせてやってたから超パニックっていうふうにはなっていなかった。だけどやっぱり途中で水が入ってきたりマスクに水が入ってきたり息が吸いにくかったりっていう時もあって、これはきっと不安なんだろうなぁって思った。

不安からくる息が吸いにくい症状だったりなんだなぁっていうのはすごく感じた。だからこそ大丈夫だよって自分で言い聞かせてなんとか頑張った。

もう魚を見る余裕とかはあんまりなくて、自分の中では早く浮上したいなぁっていう思いの方が強くなっていた。

やっぱり疲れが溜まってるからなのか、2回目のダイビングで決まってその鼻で息をしてしまうっていう現象が起こった。でもこれはトラウマになりたくはないから、自分が元気なときに2回目のダイブをして鼻で呼吸しなかったっていう事実を必ず作りたい。そうやって固定された観念を書き換えて自分をもっと強くしていきたい。

今回は31分間のダイビングをした。2回目のダイビングが終わって浮上した瞬間に足だったり唇だったり手だったりがチクチクしたんだよね。これは何かの神経症状だったり、不安から来る神経が過敏になってるのかなあって思った。

でも後から調べてみると、窒素が気泡化して刺激を与えてるっていうふうにも書いてあったからちょっと不安になった。

ウィリアムの生き方

ダイビングは終わった。一息ついて僕たちはスーツを脱いで器具を片付けて、リラックスしながら残りの船旅を楽しんだ。ウィリアムが隣にいたので勇気を絞ってHow long do you live in Koh Tao?って聞いた。

3年間タオ島に住んでいるらしくて、それ以前にはインドネシアに住んでいたりしたらしい。大学で映像を学んでNetflixの映画の撮影にも関わったらしいんだけど、結局今のダイビングのカメラマンっていう職業がすごく好きらしくてそれを今楽しんでいるらしい。ほんとにかっこいいなぁって思った。自分の好きなことを仕事にしてお金を作るって素敵だなぁって思う。

ウィリアムはすごく話しやすくて思いやりがある人だったから友達になりたいなぁってすごく思った。僕は話す前に考えてしまう習慣がある。これを聞いたらどう相手は思うんだろうかとか、聞いても大丈夫かなとか。それは昔僕は言葉で失敗しているっていうトラウマがあって、おばあちゃんにも「こうたは言葉で失敗するから口から出す前に考えなさい」って何回も言われた。これは間違いなく日本特有の文化だ。

それが原因ですぐに口に出す前に考えてしまって、これ言わないほうがよさそうだから言わないでおこうってなってしまったりして機会を逃してしまうことがある。

だからこれは自分で変えていきたいなって思う。なぜなら今となっては人に傷つくことだったり嫌なことっていうのはなかなか自分では言いにくいし、だから思ったことを全然言っても大丈夫だと思う。

サイモンとイタリアンレストラン

波止場に到着して、器具を全てトラックに積んでスクールに戻った。スクールに戻るとパイを売ってる人がいて、僕はチキンのパイを買った。30バーツだったからすごく安かったしめちゃめちゃおいしかった。

オープンウォーターの資格取得!

器具の片付けやクリーニングもして完了。ウィリアムからはビデオが6時半からのパーティーで上映するからその時までに編集しておくねって言われた。12時くらいから一旦解散して6時半にもう一度集合。

パーティーだからビールを飲んだりボードゲームをしたりするらしい。僕はパーティーパーソンではないけど、ダイビングの終わりだしみんな共通の趣味があるし、きっと楽しいだろうなって思った。

ホステルに戻って仮眠を取ろうとしたんだけど、ホステルの人たちがうるさくて1時間くらいしか寝ることができなかった。パーティーでアルコールを飲むだろうから、すきっ腹の状態で行くとちょっと危ないと思って近くのレストランでチキンのチャーハンを食べた。それからサイモンとカルヴァンにメッセージカードに手紙を書いてスタンプを押して写真を印刷して準備した。

サイモンからパーティーの前に夜ご飯食べようぜって誘われたから一緒に食べることにした。僕は正直嬉しかった。自分は誘われる価値がある人間なんだって再認識することができたから。急いで準備してサイモンのホステルの前に集合した。

イタリアンレストランでは僕は久しぶりにサーモンのパスタを注文した。サイモンはお肉のピザを注文していた。サイモンはイメージと違ってワインだったりビールだったりがすごく大好きで、自分のSNSで飲んだビールを記録してるくらいだった。それはほんとに面白いなぁって思った。

サイモンは見た目はめちゃめちゃ怖いんだけど、中身は本当に優しくて誠実であたたかい人なんだなぁって今は思う。だから怖そうな人ほど優しかったりする。パスタを食べている時はオランダのチーズだったり日本の酒の話だったりオランダの文化だったり、そういういろんなことをお話しした。ダイビング楽しかったねって一緒に余韻にも浸った。

ビールパーティーと、ありのままの自分

気づくとすでに集合時間を遅れていたので、僕たちは急いでお会計をしてダイビングスクールのバーに向かった。バーに到着するともうみんな楽しんでいる感じだった。ビールを注文して飲んだ。

ウィリアムが作ってくれた動画をダイビングスクールみんなで見た。ちょっと恥ずかしかったんだけど、想像していた以上にハイクオリティーなビデオだったからすごく感動したし嬉しかった。

久しぶりにワインもビールも飲んだから、すごく酔ってしまってコミュニケーションがすごく流暢になった。つまり僕は話せるんだよね、本当は。だけど普段考えすぎてしまって話せないっていうことが起こってしまってるってわかった。これはもったいないなぁって思った。ありのままでいいんだ。

自分は自分だし、自分を愛せるのは自分。どう生きるかも自分で選択する。だからもっと解放的に心の声を聞いて、もっと感情的に心でコミュニケーションをとっていきたいなって思う。

ウィリアムとも改めてお話しした。どうやって島に来たのかとか、イギリス恋しくないとか、いつからカメラや動画関係を始めたのとか、ダイビングスポットについてだったりとかいろんなことを。

ウィリアムはすごくお話上手でいつも穏やかな顔して話すから、こういう人が素敵だなぁって思った。きっと自己肯定感もあるんだなぁって思った。でも僕の場合は普通に話すんだけど、そこにちょっと焦りがあったりとか、自分が喋りすぎちゃいけないなぁって自分を抑えてしまったりする時もあるから、そこは今後改善していきたいなって思う。

カルヴァンともお話をした。カルヴァンはドイツ人なのにビールを1杯飲むだけでめちゃめちゃ酔ってしまうタイプらしくて、あまりたくさんのアルコールは飲めないらしい。オクトーバーフェストは1回か2回くらいしか行ったことがないらしい。ドイツ人もいろいろなんだなぁって思った。

メッセージカードと、人にポジティブなエネルギーを与えること

僕はビールをたくさん飲んでいい感じに酔ってしまった。今日は島で1ヶ月に1回のジャングルパーティーっていうのが行われるらしいので、サイモンはそこにもうすぐ行くっていうことになった。

だからサイモンに僕のトラベルノートにメッセージを書いてって頼んだ。同時にカルヴァンも明日早朝からダイビングがあるから帰らなくちゃいけないっていうことだったから、カルヴァンにもお願いした。

2人はすごい長文でメッセージを書いてくれて、カルヴァンは「自分らしくね」っていうことを書いてくれた。サイモンはもっと深く感情的な手紙を書いてくれた。詳細は覚えてないんだけど、すごく心に刺さる言葉だった。

やっぱり僕は人間が大好きだ。すごく疲れるんだけど、やっぱり一人一人いい人なんだよね。人間っていう生き物で生まれてきた以上辛いし簡単ではない。だからこそそこには美しい何かがある。それは人間にしか感じることができない感情だよね。

最後に準備していたメッセージカードと写真を渡したらすごく喜んでくれた。やっぱり人に何かをしてあげるっていうその瞬間、そして相手がそれを喜んでるっていうのを見る。自分が1番幸せなんだなって思う。だから僕はこれからも人にポジティブなエネルギーを与えたいし、たくさんのインスピレーションを渡したいし、みんなを笑顔にしたいなって思った。それが自分にできること。

そして自分が生きている意味なのかもしれない。自分のおかげで人々が元気になる、ポジティブになる、良い影響を与えられる。そういう人になっていきたいなぁって僕は思った。

タオ島の夜の海を歩く

ビールパーティーも終わって、僕は海沿いを歩くことにした。夜8時から9時半くらいまで1時間半ずっと海にいて、いろんなことを考えたりしていた。

気になっているあの子がまたストーリーを更新していて、自分の心がちょっと動かされてしまった。だけど日に日に感じるのは、やっぱりずっと同じ感情っていうのは続かないんだなぁってこと。時間が経てば経つほどそういうものに慣れてきて、逆に苦笑いになってきたり可愛いなぁって思ってきたりするんだよね。

それっていうのはつまり感情の部分がだんだん覚めてきて、論理的に冷静に考えられるようになってきたっていうことなんだと思う。それはそれで素晴らしいことなんじゃないかなって思う。

そんなこんなで僕は歩いてリラックスして、ラナ・デル・レイの曲を聴いたりして、タオ島の夜の海を楽しんだ。

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● Profile

Kota Ishihara(いしはら こうた)

近畿大学理工学部生命科学科卒業。卒業後は、Webサイト制作を独学で勉強し、2022年10月にフリーランスに。その後、海外に拠点を移すために海外視察を開始し、ヨーロッパ、東南アジアなどを一人で冒険をし、さまざまな人と交流する。将来の夢は、ヨーロッパに移住し、クリエイティブ・多国籍企業を作り、多種多様なクリエイティブプロジェクトをしていくと共に、パイロットになり世界を旅すること。音楽・ファッションなしでは生きられない。イヤホンにはとても辛口評価。尊敬する人は岡本太郎。

#同じ旅の余韻