〜心のままに歩く旅〜
ラッピングに失敗した花束と、7時間の沈黙と抱擁

ラッピングに失敗した花束と、7時間の沈黙と抱擁

面白い体験, ストーリー
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Ngaと会う最終日。コインランドリーのお姉さんに名前を覚えられていた朝、ピンクのバラ3本とカスミソウを買ってラッピングに大失敗。7時間一緒に過ごした無言の信頼。「ママにバレないように」と言いながら、左手にバラを持って去っていった彼女。僕も誰かから愛される存在なんだと思えた夜。

左手にピンクのバラを持って、彼女は去っていった。

最終日のプラン、バラを3本

今日はNgaと会う最終日だった。お昼にBun Bo Hueを注文してAirbnbの部屋で食べる。今日のプランは、Phe laで少し仕事をして洗濯をして、夜はお花を買うこと。

歩いてまずは洗濯する場所へ。コインランドリーに常駐でお姉さんが待機していてお客さんにコインの入れ方を教えてくれる。彼女の顔は覚えていたのでHelloって言って洗濯物を出す。すると「Kotaだよね?」となんと僕の名前を覚えてくれていた。本当に嬉しかった。それだけ仕事熱心で真摯なんだなぁって思う。

洗濯をお願いして歩いてPhe laへ。ウーロンミルクティーを飲むのが本当に楽しみで完全にハマってしまった。スタバのことはまるっきり忘れてしまっているくらいに。

近くにはホーチミンのお墓があって日曜日だからか超行列ができていた。海外の人だけでなくベトナム人観光客もいた。土曜日日曜日しか旅行できない人にとっては本当にたまったもんじゃないなって思った。僕は本当にラッキーだなぁって。

Phe laで仕事、それからお花屋さんへ

Phe laで3時間くらい案件をこなす。AIのおかげで仕事が爆速で進むようになってすごく効率よい。仕事がきりの良いところで終わってからお花を買いに行く。

近くのお花屋さんにピンク色のバラがあったので3本買うことにした。3本はベトナムでは感謝と好きだよっていう感じのメッセージになるので、今日で最後のNgaには良い贈り物なのかなって思う。

本当はカスミソウがあったらよかったけど残念ながらなかった。ラッピングをお願いして120,000ドン。

よく見たら少し萎れていて日が経っているものだった。もう少し吟味すればよかったけど夜遅かったので仕方なかった。

ラッピング大失敗

ピンクのバラを持って歩いて洗濯を取りに行く。だけどバラを持って歩くのはすごく恥ずかしかった。時々人の目が気になった。

また近くに花屋さんがあったのでカスミソウを1本購入した。おじさんにラッピングをお願いするとめちゃくちゃにラッピングされて、やっぱりおじさんに頼むとだめだなぁって思った。

部屋に戻ってラッピングをし直す。バラをほどいてカスミソウを入れたのだけど、どのようにラッピングされていたか忘れてしまって、Youtubeで調べながらやった。結局うまくできなかった。だけど大事なのは気持ちだし、このバラを渡すことに意味がある。

無言の信頼

Ngaの仕事が19時に終わって直行で来てくれた。本当はPizza 4Pへ行く予定だったけど満員だったから家でデリバリーすることに。

Ngaが到着した。なんだか元気がなかった。僕たちは無言で階段を登り、部屋に入り、ソファーに座る。僕がピザを注文するまで一言もお話しなかった。だけどそれを気まずいとは全く思わなかった。それだけお互いを信頼していたように思える。

ピザを頼んでからは抱きしめ合ったりする。彼女はなかなかお話しないけどハグやキスはよくする。ああああーーって声を出して明日から寂しくなるっていう感情を出してくれる。僕たちはそこで7時間くらい一緒に時間を共にした。

5ヶ月の振り返り

6月中旬に出会って今日で最後。僕は彼女のことが恋しくなってしまったのでベトナムに急遽飛んでいった。それで再会して一緒に2週間ちょっと時間を共にした。本当に短い期間だったし、5ヶ月とは言ってもほとんどテキストのやり取りで、会って時間を過ごしたのは1週間〜2週間くらい。だけどその毎日が本当に濃い時間だった。

彼女はベッドで僕を強く抱きしめる。そして1時間くらい僕のもとで寝てしまう。そんなかわいい彼女だった。付き合ってはいなかったけど本当に可愛くお互いに信頼し合っていた。言葉が下手だからこそ行動にすごく出る。改めて彼女と出会えて良かったなと感じる。

僕のもとで泣いてしまったときは、「僕も誰かから愛されるに値する存在なんだ」って思うことができた。それだけで本当に嬉しかった。彼女とバイバイするのは悲しいけど、一歩前に進むためには大切なことなんだと思う。

僕たちは最後の甘い時間を過ごした。変なベトナム語を言い合ったりキスをしたり。本当に楽しかった。

左手にバラを持って

終盤、彼女には幸せになってねって声をかけた。Take care, be happyって。最後に僕のノートにメッセージを書いてもらった。6月に書いてくれたところの下に。

その後はサプライズでバラの花と手紙を渡した。彼女はもう知っているかのようなリアクションだった。おそらく知らなかったけど驚きもしないという感じ。

バイクに行くと「バラは持ち帰れないよ〜」って言ってきたけど、「大丈夫。ママにバレないようにできるから」って言った。

それで彼女は結局、左手にバラの花を持って去っていった。

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● Profile

Kota Ishihara(いしはら こうた)

近畿大学理工学部生命科学科卒業。卒業後は、Webサイト制作を独学で勉強し、2022年10月にフリーランスに。その後、海外に拠点を移すために海外視察を開始し、ヨーロッパ、東南アジアなどを一人で冒険をし、さまざまな人と交流する。将来の夢は、ヨーロッパに移住し、クリエイティブ・多国籍企業を作り、多種多様なクリエイティブプロジェクトをしていくと共に、パイロットになり世界を旅すること。音楽・ファッションなしでは生きられない。イヤホンにはとても辛口評価。尊敬する人は岡本太郎。

#同じ旅の余韻