イスタンブールのあの喧騒が、嘘みたいだった。
高速鉄道でたった3時間。なのに、降りた瞬間から空気が全部違う。 人の声が聞こえないほど静かで、建物はcozyで可愛い。 観光客はゼロ。ローカルの人だけが、ゆっくり歩いている。
ここがリアルなトルコなのかもしれない、と思った。
高速鉄道でイスタンブールを出る
早朝、ホステルを出た。雨が降っていた。 受付のSevaにお礼を言って、冒険ノートにメッセージを書いてもらった。 急いでロシア語でカードに返事を書き、傘を差しながら駅へ向かう。ギリギリで間に合った。

高速鉄道。なんとか乗れた。
車内に落ち着くと、カードに書きすぎたかなとぐるぐる考え始めた。 3時間いろんな話をしたけど、そこまで深い関係でもない。相手に引かれてしまったかもと思った。 でも、これも僕の良さだからそのままでいいじゃないかとも思った。
しばらくすると、車掌さんがランチボックスを持ってきた。

サンドイッチ、デザート、ジュース、水。
ビジネスクラスにしたのは、エコノミーとの差額がたったの200リラだったから。 隣に誰も座ってこなかったので、最高だった。
エスキシェヒル(Eskişehir)到着
駅を出た瞬間に、もう好きになってしまった。

ESKİŞEHİR。
この特有のcozyな空気。イスタンブールとは180度違う。 観光客が0で、ローカルの人の声も聞こえないほど静かな街。 だけど、建物はすごく可愛い。平和で、癒される。

静かな路地の奥に、モスクがある。
ホテルにチェックイン。受付のお姉さんは英語が話せなかったけど、すごく笑顔で感じの良い対応だった。

赤い屋根と、遠くのミナレット。
少し休憩してから外に出た。
隈研吾デザインのMuseumへ
エスキシェヒルに隈研吾がデザインしたMuseumがあると聞いていたので、向かった。

木製のルーバーが幾重にも重なる外観。
中に入ると、木が縦横に折り重なる天井が広がっていた。

見上げると、日本だった。
規模はすごく小さかったけど、ここだけ日本のようだなと感じた。さすが隈研吾の建築だった。 お土産屋さんも、トルコとは思えないほど洗練されたものが並んでいた。
DJIで自撮りしながら歩いていたら、若者に親指を立てられた。僕は笑顔になった。
Old Cityのガラス細工店で
Museumの後は、歩いてOld Cityへ。

色とりどりの建物、旗、石畳。

誰もいない裏路地も、かわいい。

Old Cityの通り。
歩いていると、ガラス細工の店員さんに声をかけられた。「ぜひ中に入ってみてよ」。
入ると驚くことに、たくさんのガラス細工が並んでいて、奥ではお兄さんが黙々と作っていた。

ガラスの仮面と、自分。
最近ばあちゃんに「小指に指輪をはめると良い」と言われたことを思い出して、指輪を選んだ。 それに、将来会う予定の子へのペンダントも1つ。お土産として。
結局2つで500リラ。良い買い物だった。
コフテと、KIRIM TATARの餃子
Old Cityの近くにある人気のレストランへ。コフテ(Köfte)を注文した。

パンとソースと、コフテ。
ソースと一緒にパンに乗せて食べる。めちゃくちゃ美味しかった。
Instagramで見つけていた別のレストラム、KIRIM TATARへも足を運んだ。 店内にはクリミアの地図が飾られていた。エスキシェヒルの伝統料理なのか、餃子のような料理が名物らしい。

チェブレキ(Çibörek)。思ったより大きい。
5つ注文したけど全部は食べられなかった。2つはお持ち帰りにした。
店員さんのファッションが素敵だったので「I like your fashion」と言おうとしたんだけど、タイミングを逃してしまった。 相手を自分から褒めることは、まだできていない気がする。少しずつでもできるようになりたい。
夜のエスキシェヒルを歩く
ホテルへ戻る途中、若者グループに大声で叫ばれた。 中国人と間違えられたのかもしれない。後から調べると、トルコ人は中国人があまり好きじゃないらしい。 少し怖い経験だったけど、旅をしていれば必ず起こることだと思った。
少し休憩してから、再び外へ。
メイン通りを歩いた。路面電車が走っていて、本当にかわいい。

青い街灯と、川。

この街の温度。
街を歩いていると、看板が目に入った。Karakedi Bozacısı(カラケディ・ボザジュス)という店。 シナモンがたっぷり乗ったドリンクが気になって、入ってみた。

ボザ(Boza)。これが一体何なのか、まだよくわからない。

卵型の容器に入って出てきた。
「あと3個ある」と言われたので1個購入。正直、美味しいとは思わなかった。まあまあかな、という感じ。
バクラバをギフトしてくれた店員さん
帰り道、友達に教えてもらっていたŞengözのバクラバがあったのを思い出した。

ケーキと、バクラバ。
相手は英語が話せないので、お互いGoogle翻訳でやり取りをした。 1切れください、と伝えたら、「これはギフトだからあげるよ」と返ってきた。
店員さんの顔が少し引きつっていたから、けっこう勇気がいるものだったんだと思う。 それでも、そうやって渡してくれたのは嬉しかった。

ギフト。
ホテルで食べた。ちょっと甘すぎるかなと感じたけど、美味しかった。 1度食べれば満足、という感じ。
そんな1日のエスキシェヒルだった。 観光客ゼロ、路面電車の走る小さな街。だけど、この街の温度が、ずっと残っている。




