〜心のままに歩く旅〜
2キロのノンを持って歩くと、道ゆく人は微笑む—サマルカンド2日目

2キロのノンを持って歩くと、道ゆく人は微笑む—サマルカンド2日目

面白い体験, カルチャー, , ストーリー
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ATMが使えなくて2,000円損した朝。穴場じゃない穴場レストランで不機嫌なソーニャが食後に微笑む。巨大モスクで宗教について深く語り、バザールではスキャムクソ野郎ババーに3倍の値段でノンを買わされた。2キロのノンを持って荒野を歩き、夜のモスクで写真を撮り、鶴のキーホルダーを渡した。

ソーニャの朝は不機嫌

サマルカンド2日目。朝起きるといつもソーニャは不機嫌だった。何も話さずに淡々と用意をする。INFJはこんな性格なのか。後から聞いたら朝は一番大事で喋れるようになるまで時間がかかるだとか。

朝ごはんを食べていないと特に機嫌が悪くて栄養補給がとても大切だとのこと。僕は全くそういうのがなくても同じ機嫌だからやっぱり人それぞれ違うんだなぁって思った。

ATM地獄、2000円の損失

歩いて昼食を食べに行く。自分の財布には2枚の札しかなかったから銀行へ行くことに。近くのATMでお金を下ろそうとするも全く下ろせない。どうやらWISEとの相性が悪い銀行だった。だから別のバンクに行くことに。

別のATMでお金を下ろしたんだけどそこも相性が悪くて引き出せなかった。お金の引き出しが最大で400,000スムというのがまじで少なすぎる。

僕はドルが欲しかったからソーニャの200ドルとスムを交換しようってなっていたから50,000円くらい引き出す必要があった。でも一向に引き出せなくてイライラしていた。

だからソニー銀行のカードを使って引き出すことにしたらなんなく引き出せてしまった。合計で54,000円分。後で見たら手数料はあまり高くなかったけど為替のレートが悪くて2,000円余分に取られた。WISEだと10分の1くらいなのに。

これで僕はずっとイライラしていた。2,000円取られただけで。ドルとスムを交換するのは良い選択肢だったのか、別にそんなに焦らなくても良かったんではないかとかいろんなことを思っていた。

こういう不器用な自分を責めてしまった。何度も言い聞かせた。大切なことはお金ではない。2,000円なんて一瞬で稼げる。大切なのは人生で一度きりの25歳、ウズベキスタンをソーニャと旅行している10日間を思いっきり楽しむことだって。

穴場じゃない穴場レストラン

だから僕は言い聞かせた。それでお昼ご飯のレストランへ向かった。そこは日本人のブロガーが書いていたおすすめの穴場レストランということで。

実際に行ってみると別に穴場でも何でもないなって思った。でもサラダの種類は多かったしシャシリキの種類もたくさんあった。僕たちは美味しそうなマヨネーズがかかったサラダとラムとビーフのシャシリキ、サムサとホットティーを注文した。

僕たちは毎回レストランに入るとレモンティーに砂糖付きって注文する。それを飲むとなぜか眠たくなる。リラックスできるのかな。味は普通に美味しかった。だけどめちゃくちゃ良かったというわけでもないし店員さんは冷たかった。

ソーニャもすごく静かで不機嫌だった。僕はこういうのにすごく影響されるから自分も守るために冷たく対応してしまう。

後で聞くと僕には全く理由はなくてただ何も食べていないから機嫌が悪いだけだと言っていた。少しは理解できてよかった。

お昼ご飯を食べるとソーニャはすっかり元気を取り戻していまいい気持ちって微笑みながら言う。

お手洗いに行くもまだ脂肪便が出る。ジアルジアが絨毛に引っ付いて邪魔してるんだなぁと想像する。そろそろメトロニダゾールを飲まないとなぁって思ったり。

サマルカンドはタシケントの200倍好き

歩いてバザールへ向かった。サマルカンドは旧首都。1400年ごろにはシルクロードの中継地点でたくさんの中国人や中央アジア人、アラブ人たちの一息の場所、取引の場所になっていた。

だから道を歩いていてもタシケントより歩道は歩きやすいし道路も整備されていて雲ひとつない天気だし大気汚染もタシケントよりマシ。僕はサマルカンドのほうが200倍大好きになった。

もうタシケント行く意味ないんじゃないか?って思ってしまうくらいだね。

タシケントは人工的な街でビジネスをやりにくる人が多いって言う感じ。だけどサマルカンドは文化都市で人間らしい人間が多くいて自然が多く豊かであるっていうイメージかな。

さてソーニャはよく車を撮影していた。ウズベキスタンの車は幅が小さくて本当に可愛い車が多いとのこと。確かにそうで僕も日本ではこんなに幅が小さい車は見たことがなかった。それに白色の車ばかりだった。

何でだろうってね。夏には40度になるらしいから暑いから白色の車を選んでいるのかなっていうお話をしていた。

巨大モスクで宗教について語る

バザールに到着。そばにはモスクがあったので先にそちらに行くことにした。

めちゃくちゃ巨大だった。今まで行ったモスクとデザインは似ていてどれも青色の装飾をしていて綺麗だったんだけど今回は高さが桁違いだった。

ロシア語で高いはなんて言うんだっけ?低いは?広いは?って感じでロシア語をソーニャから教わっていた。僕も彼女に日本語を教えていた。

中に入ると本当に静かだった。すごく平和で小鳥の囀り、木々が生い茂る音、目の前に立つ美しいモスク。僕たちは近くにあるベンチに座ってゆっくりしていた。

そこでいろんなことを話した。宗教の話だったりいろんな価値観の話だったり。日本人同士ではなかなか話ができない深い話ができた。

宗教の話では大昔の人々は病気などの大災害が起こると仏像やモスクなどの触ることができる物体を作ってそれを信じていた。祈りを捧げれば病気は治ると。科学が発展していなくて人間の臓器や頭の構造さえも知らなかった時代だから当然意味のわからない病気になると神にお祈りをして自分のメンタルを落ち着かせていた。

それで宗教というものができたのではないか。だけど今では科学が発展していて神というもの仏様というものを再定義している人が多い気がする。宗教を信仰している人も少なくなってきているように思える。

科学の解明や文明の発展によってこういう伝統的なものが変化してきている。でもそれはそれで時代の変遷ではないかと思う。

たとえ存在しなくても祈って何も起こらなかったとしても信じることで幸福度が上がるよねって彼女は言っていた。まさにそうだよなぁって思う。

僕は旅の初期のときにムスリムは1日に5回お祈りしてそれをすることで次の人生が良い人生になるということを知った。自分の価値観では次の人生は今の人生でどれだけ人に良いことをしてきたかで決まると思っている。おばあちゃんが教えてくれた。

宗教についていろんな角度から話をした。信じることで救われる人もいるし自分なりの哲学を持っている人もいる。ひとまとめにはできないし、信じることによって幸せになるんだって彼女は教えてくれた。

たしかに一理あるなって思った。知れば知るほど奥が深く美しい世界だなと感じる。リスペクトを持って接することが大切なんだなと。

日本の神社についてもお話しした。お参りだけで満足するのではなくて学びスキルを身につけて努力を続けていくことが大切だよねと。祈りと行動の両方が必要なんだろうなって思った。

ソーニャはここのモスクがすごく気に入っていた。歩きながら松の木についてもお話ししていた。松の木はふわふわしているのに実際に触るとトキトキしているよねって。ソーニャらしい芸術表現なのか。

太陽とモスクが良い感じに混ざっていて幻想的だった。僕は何枚か写真を撮った。ソーニャにもたくさん撮ってもらった。

ソーニャは朝コーヒーを飲んで自分の家の近くにこんなところがあったらいいなぁって言っていた。すごく気に入ったんだなぁ。

スキャムババーの2キロノン

バザールへ向かった。隣にあってたくさんの人がいろんなものを売っていた。ウズベキスタンの陶器だったりノンっていう窯にくっつけて焼く2キロくらいあるパン、スパイスいろんなものが売っていた。

僕たちはバザールを歩く。これこそがムスリムのバザールというか中央アジアのシルクロードの商人が交換していたあんな感じの場所というか。

とても美しいなぁと感じる。僕たちが通るだけでやっぱり周りのローカルと違うからなのかいろんな人が話しかけてきた。みんなスキャムだと思いながら。

おばさんがノンを売っていて僕たちは初めてみる2キロのパンに魅力的になった。

買ってみない?ということで価格は200,000だったけど買うことにした。本当に大きくて驚きだった。そしてとにかく重い。

それからは野菜だったり果物が売っている場所へ行った。近くには陶器もあったんだけど高くて買いたくなかった。スキャムの価格だった。イチゴを探しているときにノンを売っているおばさんがたくさんいて値段を聞くと60,000だった。

だからさっきのババーは3倍以上の値段を提示していた。スキャムクソ野郎ババーだった。もちろん生きるために生活するためには欠かせないものだから本能なんだと思うけど、人を騙すのは僕は大嫌い。だからクソババーだ。

市場を出て歩いた。ノンを食べながら歩く。まさにウズベキスタンを感じながらっていう感じ。

ソーニャはノンを齧りながら僕は大きなノンを持ちながら歩いていると道ゆく人は微笑む。やっぱりその景色が滑稽なんだろうと思う。

荒野でノンと写真を撮る

近くにあった歴史的な博物館の奥にある荒野へ。そこには夏だと羊がいるらしかったんだけど今は冬だから緑も少なく本当に荒れた土地という感じだった。

だけどウズベキスタンらしくてそれもそれで美しかった。僕はノンと一緒に写真を撮った。

歩きながら僕たちは体臭の話をした。ロシア人の友達の1人が日本に来たとき靴を脱いだ時の靴下の匂いが臭すぎたことを共有したら、彼女も日本にいるときにホステルで宿泊していたときにめちゃくちゃ臭い人がいたことを教えてくれた。

やっぱり匂いは僕たちにとって大切で清潔感はとても重要だよねと。こうやっていろんなことを語り合える友達ができて嬉しい。

郵便局とコカコーラ

タクシーで部屋へ向かった。すぐに支度して僕の荷物を送るために近くの郵便局へ。おばちゃんはとても親切で僕の荷物をプロセスしてくれた。

2.8キロだったんだけど7,000円ほどだった。あまり高くないなって思った。ソーニャが全部ロシア語で進行してくれたから彼女のおかげだった。

ソーニャはコーラを飲みたいと言っていたからじゃあ僕が奢るよということで帰りには近くの売店でコカコーラを買った。

たまに1ヶ月に1回くらい飲みたい時があるらしい。ロシアにはコカコーラがないらしく制裁の影響で簡単に手に入らないから飲みたいだとか。ペプシのファンではないことも言っていた。

夜のモスクと歩く友達

部屋に戻ってからは休憩。彼女は別に眠たくなくてもお昼寝をするのが好きらしい。洗濯をしている間30分仮眠をとっていた。その間僕は仕事をしたり別のことをしていた。

起きてからは散歩へ行こうということでまずATMへ向かった。歩いている時はほとんど何もお話ししない。だけどお互いにそれを知っていて別に話さなくてもなにも気も使わないしお互いに違う世界を生きている。それが僕にとっては心地よかった。

ウズベキスタンのIPAK YOLI BANKは手数料は高いけどWISEカードが使えたのでよし。

お金を引き出してからはモスクへ向かった。そこのモスクは一番有名なのに行くのを忘れていた場所だった。到着したけど真っ暗でまだ灯りがついているモスクもあったけど営業していないみたいだった。

とりあえず中に入って散歩をする。逆に忘れていて夜に来てよかったって。1グループを除いて誰もいないんだもん。僕たちはたくさん写真を撮った。広さはあんまり広いわけではなくてソーニャはレギスタン広場の方が好きと言っていた。同じくだった。

モスクを出てからは歩いて部屋に帰ることにした。今まで旅をしてきた友達の中でなんでも歩いてできるだけタクシーを使わずに歩こうっていう友達はソーニャだけだ。僕も歩くのが大好きで何キロでもへっちゃら。お互い相性が合っていてよかった。

今日の夜ご飯

帰りにはスーパーへ寄ってウズベキスタンのシロークやパンに塗るクリーム、カメラの電池を買った。ソーニャはすごく楽しそうに買い物をしていた。すごく機嫌が良かった。

鶴のキーホルダー

家に到着してからはお互いにシャワーを浴びてリラックス。僕は彼女に渡すのを忘れていた日本のお土産を渡した。

彼女はすごく喜んでいて渡したアクセサリーをすぐにつけてくれたり鍵に鶴のキーホルダーをすぐにつけてくれた。本当に純粋に喜んでくれて嬉しかった。

日本人はなかなかそこまでしてくれない。ありがとうって言って家で開けて静かにつけると思う。まあ文化の違いなのかな。僕はどっちが好きかというと、まあ両方好きかな。だけど、日本に慣れているものもあって、自分の前で手紙を読まれたり、プレゼントを開けられたりするのは恥ずかしいと感じる。

そんな楽しい1日だった。

ウズベキスタンのシローク見ーつけ!

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● Profile

Kota Ishihara(いしはら こうた)

近畿大学理工学部生命科学科卒業。卒業後は、Webサイト制作を独学で勉強し、2022年10月にフリーランスに。その後、海外に拠点を移すために海外視察を開始し、ヨーロッパ、東南アジアなどを一人で冒険をし、さまざまな人と交流する。将来の夢は、ヨーロッパに移住し、クリエイティブ・多国籍企業を作り、多種多様なクリエイティブプロジェクトをしていくと共に、パイロットになり世界を旅すること。音楽・ファッションなしでは生きられない。イヤホンにはとても辛口評価。尊敬する人は岡本太郎。

#同じ旅の余韻