朝は8時45分に目が覚めた。本当は9時からMTGがあったけど、リスケをしてしまった。まだ寝たかったから。でも、それでも大丈夫だと自分に言い聞かせる。「体調が最優先。辛いなら無理しなくていい」。
だって、自分を唯一かばってくれるのは自分だし、自分の味方は自分しかいない。そうしなきゃ、誰が自分をケアするんだろう、と思う。
その後、別のMTGに参加して、少し仕事をする。気づけば11時30分。
薬を飲まないといけないから、食べ物が必要だった。バインミーをデリバリーする。11時40分頃に届いて、仕事をしながら急いで食べた。正直、中身のボリュームはあまり良くなくて、満足はしなかった。
チェックアウトの時間が迫ってきて、急いでパッキング。12時3分にギリギリ終わった。
ベトナムやフィリピンはチェックアウトが12時なのが本当にありがたい。日本は10時が多いから、もう少し延ばしてくれたらいいのに、と思ったりする。
受付でチェックアウトをする。受付の子と、そのお母さんらしき人が近くのソファでスマホを見ていたので、Excuse me と声をかける。少し驚いた様子で手続きをしてくれた。
支払いは現地払いで、500ドン札を使った。700〜800ドンくらいだった気がする。本当に安い。
このときは、ノートに書いてもらおうとお願いできる雰囲気じゃなかった。顔が引きつる気がして、何も言えなかった。
支払い後、近くのベンチに座ってiPhoneを触りながらGrabで次の宿を確認する。チェックアウト12時、チェックイン14時。この2時間の余白は本当に助かる。
もう少し滞在しようと思って、近くのソファに移動する。
僕が立った瞬間、受付の子が「Have a nice day!」と言ってくれた。でも、まだ少し休むことを伝えると、近くの扇風機をつけてくれた。
本当に優しいなと思った。
手が震えていて、熱っぽかった。
メドロールという抗炎症薬を飲んでいた影響だ。仕事をしたり、朝できなかったMTGをしたりして、1時間ほど過ごす。
ずっと、どのタイミングで話しかけようか考えていた。「あっ!」って驚いたふりをしてノートを出そうか、とか。でも、何度もトライしようとして足が動かなかった。
だから、もう考えるのをやめた。
パソコンを閉じて、ノートとペンを出す。
3秒だけ、何も考えない時間をつくる。
「よし」
それだけで立ち上がった。
時間かかりすぎやろ、と思ったけど、自分は自分を裏切らなかった。昨日、自分と約束したから。それが本当に嬉しかった。
「これをやったら自分すごいぞ。相手がどう思うかは関係ない。自分との約束を守ることがすべてだ」
そう思った瞬間、心の中でガッツポーズだった。
受付に行って、
Hey, could you write life advice in my notebook?
それが最初の言葉だった。
困惑した表情をされたので、翻訳アプリを使って説明した。ソロで旅をしていて、出会った人から人生の言葉を集めていること。
前に書いてもらったページを見せると、緊張しながらもOKしてくれた。
彼女の筆記体は本当に美しかった。
ベトナム語で、丁寧に、時間まで書いてくれた。その姿を見ているだけで、気持ちが落ち着いた。
自分はやっぱり、美しいものに惹かれる人間なんだなと思う。
ノートを返してもらったあと、今度は自分が何かを渡したかった。
カードを取り出して、日本に来てね、字が本当にきれいだということ、笑顔が素敵だということ、Be yourself, follow your heart と書いた。
彼女はとても喜んでくれて、一緒に写真を撮った。

そのあと、薬局へ行く。
店のお姉さんは娘さんと一緒に寝ていた。4歳くらいの子。
薬局なのに、寝ているのが本当に最高だった。それで、寝起きだったのかすっぴんで(笑)。
お姉さんには、「おかげでよくなりました」と翻訳アプリで伝えた。そしたら彼女は、「体調はどうか伺いたかったところです」と。
それで、僕は生理食塩水とポカリスエットを買うことにした。合計金額はなんと25ドン(125円)。え?って思った。安すぎる。あまりにも安すぎて、本当に採算とれるのかなって思えるほどだった。
本当に良心的だなぁって思った。そこで、翻訳アプリで同じように、ノートに書いてもらえないかを頼んだ。そしたら、いいよと言ってくれたので、バックパックをおろしてノートとペンを取り出して、メッセージを書いてもらった。その間、僕はまた動画を撮影していた。最終的には、これらの動画をすべてつなぎ合わせて一つの動画を作れたらなぁって思って。

彼女も、すごくきれいなベトナム語を書いてくれた。その後、僕は自分のカードを取り出してメッセージを書いた。彼女の名前を聞いて、名前を書いてもらったので、その名前を真似る感じで僕のメッセージカードに書いて、渡した。
Googleでの評価もお願いねって言われた。だから、もちろんって。それで、最後は一緒に写真をとって、ばいばいした!本当に素敵な薬局の人だなぁって思った。カードを書いているときは、汗が止まらなかった。
バックパックをかついで、30℃の中歩いていたからなのか。彼女もとてもびっくりしていた。自分は日本人で、この暑さには慣れていないんだって。だけど、おそらく薬の副作用だと思う。
生理食塩水とポカリを買って、合計125円。安すぎて驚く。
ここでも、ノートにメッセージを書いてもらった。
自分もカードを書いて渡す。名前を聞いて、真似して書いた。彼女もすごく喜んでくれた。
そのあと、ふと思い出す。
受付の子のカードに、名前を書くの忘れてた・・・!
納得できなくて、ホテルに戻る。
押し付けかもしれないけど、妥協しない自分が好きだった。
Facebookを交換して、さっそくストーリーに載せてくれていた
翻訳アプリで説明して、カードを一度借りて、名前を書き足す。
少し恥ずかしくて、会話を続ける前にByeって言ってしまったけど、それでいい。完璧じゃなくていい。
フィリピンでも、そういう経験があったので、僕は宿泊場所選びに本当に恵まれているなぁって思った。このホテルを選んでよかった。
その後、バイクタクシーで次の宿へ。28km、30分。思ったよりずっと遠かった。
田舎すぎて、建物もほとんどない。少し不安になる。
それからは、抗生物質を飲まないといけないのでとりあえずディナーを探すことに。
Googlemapで見ても、海鮮料理しかない。Phoがない。そして、みんな家族連れとかで行くようなベトナムのレストランしかない。だから、ちょっと病み気味だった。
でも、ないならないなりにやっていくしかないだろうって思った。だから、外に歩き出す。本当になにもない村のようで、自分はいっそう孤独感を感じた。ホテルのお兄さんにおすすめされたレストランへ歩いて向かう。
途中、犬が奥にいて、すごく吠えられたのですごくびっくりした。久しぶりにこのドキドキ感だった。

そこは、ギリシャのサントリーニ島のような感じのデザインで、3階だてで、本当に本格的なところだった。店員さんはイヤホンをしていて、すぐに情報が伝達されるようにするためだった。本当に本格的な場所だった。

注文を待っているときはぼんやりしていたり。チャーハンは超巨大だった。やっぱり家族連れでくるところだからか、鍋に入っていた。エビのやつも20個くらいあって、さすがに大量だった。
少しだけ食べてすぐにお腹がいっぱいになってしまった。同時に、足や手がしびれてきた。そして心臓もバクバクしていた。ちょっとやばい。これはパニックになりそうだった。そう、自律神経のバランスがおかしくて交感神経優位になっていた。
外に出て、海を歩くと、不思議と落ち着いた。
自然ってすごい。

ばあちゃんに電話して、45分話した。
「人生は、なるようになる」
その言葉で、少し楽になった。
おそらく、犬に吠えられる+思っていた場所と全く違う+ATMがないので、また街に戻って引き出さないといけない+そもそも街に行けるのかわからない。なぜなら田舎すぎてタクシーがそもそも近くにいないんじゃないか+仕事の納期という大量の不安が一気に押し寄せて、自分のメンタルを崩壊に導いていたんだなぁって思った。

海では、なんか中国系のショーがやっていたので、地元民にまぎれてみる。本当にずっと叫んでいて、なにを言いたいのか、なにをやっているのかわからなすぎて、逆に面白くてずっと見ていた。

これをしっかり座ってみている人がたくさんいたので、ああ、人間って面白いなぁって思った。
本当に、意味がわからなすぎて、これの何が面白いんだろうって思いながらも、意味がわからなすぎて面白かった。
夜、受付の男の子とも長く話した。
人と話すことで、こんなにも心が救われるんだなと、改めて思った。ただ会話をしているだけなのに、胸の奥に溜まっていたものが、少しずつほどけていく感じがあった。
孤独は、想像以上に心を削る。
誰も知っている人がいない場所、言葉が完全には通じない環境、頼れる人がいない状況。そういうものが一気に重なると、人は簡単に弱くなる。でもその分、人の優しさや、誰かが話を聞いてくれることのありがたさが、これでもかというほど身に染みる。
それにしても、海辺で歩いているときは人生のけっこう下のほうを感じていた。「孤独」ってこうなんだなぁって。今回のパニックアタックみたいな感じなやつは、孤独という強いものが大きな原因になっていたと思う。目の前に日本人がいたら、きっとこんなことにはならなかった。
だから、自分の知っている人がいない、言語が通じないっていうことがどれだけ辛いことか、身にしみて感じた。それと同時に、なんで自分はこんな些細なことでこんなメンタルやられてるんだ?って思った。だけど、そのおかげで、「人」の大切さというか、「つながり」のありがたみ、「友達」のありがたみ、「家族」のありがたみを感じた。
自分はやっぱり、一人では生きていけない。自分と関わってくれる人がいるからこそなんだってね。
いい勉強になった。だから、少し人間に対して俯瞰視することができてきて、なんか優しく、暖かく接することができるようになっているように感じている。
最近は、自分からイニシアチブを持って、人と接している。これは本当に大きな成長だと思う。今までの自分はできなかったもの。
だけど、こんな小さな成功体験を積み重ねて、拒絶されないんだっていうBeliefを自分の中につくれているので、だんだんと人と話すのも怖くなくなっているのかなって思う。それにしても自分、よくやった。
そんな感じで、今日は辛い環境に自分を置いたからこそ、得られた新しい学びだった。地球上の人はみんな兄弟。みんな人間なんだ。人間はみんな一緒なんだ。



